2015年10月8日木曜日

教えようのないものを引き出すファシリテーター












では、センス、教えようのないものを、どのようにして全世界に浸透したのでしょう。それが絶え間なく機能しているファシリテーション(Facilitation)ファシリテーター(Facilitator)の貢献なのです。

つまり教える、吹き込む、指示するのではなく、参加者全員が自ら主体性を持って自分たちで考えた末に在り方を共有したからに他なりません。なにより驚くべきは従業員全員が参加者になったことであり、その果てに自分の職場に強い誇りを持ったことです。その姿はファンと背中合わせであり、互いに強い共感で結ばれていることです。





Appleが証明しているように、どんなにツールが進化し、世界が変わっても、人が関わっている仕事には、商品やサービスを作り出す知識・技術があり、知識・技術を生み出す社会や人間と関わる考え方や価値観があり、考え方や価値観が作り出す在り方・存在があります。それらは最終的に成果の違いになって表れます。

「成果の違い」の正体は、成果を生み出す仕事に参加している人々全員が自ら主体性を持って自分たちで考えた末に在り方をどれだけ、どのように共有したかにあります。

ですから主体性を持つことのない人がどれだけ集まっても、どのように会議しても、どんなに研修しても、自己満足に終始するばかりか、酷い場合には烏合の衆のカタルシスに終わることもあります。お客様を始めとするステークホルダーと共感・共有できないので、ビジネスの発展はないのです。

それは病院の仕事の仕方で表現することもできます。
患者がいる。どんな医療行為をするか。を決める。
しかし、もしAppleやスターバックスのやり方なら、そのようには考えないでしょう。
まず患者をどのような存在として捉えるか、どのような立場で関係を持つかということが先で、その先に医療行為があります。
この手順はすべての仕事に通じます。

ビシネスの最強・最高の状態は、生涯顧客を最大にすることにあり、全員が主体的に一回のお客様を生涯顧客にできる仕事を実践していることに誇りを持っていることです。

「働きがいのある会社」という基準は、その分かりやすい基準のひとつなのです。










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