自分を変える必要があっても、簡単にはできないのものです。もしあなたが何らかの事情から、自分を変えたいと思ったときのために、予め知っておくと役に立つことがあります。
自分を変えるのがなぜ難しいのか、どうすればいいのか、今日はそのメカニズムを考えてみましょう。
【自分を変えるための最初の関門】
落ち着かない気分は、ふつう心地のよいものではありません。心が乱れるのは自分の内側か自分の外側の世界に何か問題があるからです。
こういう場合には対策が必要ですが、人間にはできることとできないことがあります。
自分自身のことは自分にできますが、自分の外側にあること、つまり他者、状況、環境などは自分にはできません。
変化を嫌う人は、他者、状況を変えようとします。また変わる必要が解っていても、Yes,But,If……..その通り、しかし、もしを使って否定してしまいます。
つまり「なるほど、その通りです。でも○○○○○なので、それは出来ないですね。もし、状況が変わればやりたいですが」というようにして認めないのです。怖いからです。
でも、この構文を使っている限り、変化が起こることはあり得ません。
それにしても意識としては変わりたいと思いながら、なぜ変わりたくないのでしょう?
人に頼ったり、弱さを見せると嫌な顔をされる環境で育ったことに原因があるのかも知れません。そのような人にとって最も都合がいいのは、他者や状況など自分の外側にあることが変わってくれることです。そこで状況をコントロールしようとします。
しかし状況を変えることは誰にとっても無理な相談です。むしろ状況をコントロールしょうとするほど状態は悪くなります。なにより他者も変化を恐れるからです。
状況のコントロールに熱心でいると、失敗はいつも恥であり恐怖でしかなく、解決の扉というもうひとつの側面であることに気がつきません。これではPDCAを使う機会を放棄しているのと同じです。
もし、自分を変えることに集中していると、自然にPDCAを使わざるを得なくなります。行動した後に何が起こったかを見て、どこに間違いがあったか、どこを直せばいいのか、その結果を再度実行してみる。あきらめない限り失敗はなく、やがて成功にたどり着きます。子どもはこうして成長していきます。
こうしたシンプルなやり方も、状況を変えることしか頭にないと「そんなにうまくいくはずがない」と否定的になってしまいます。いつも考えてばかりの習慣が身についていて行動しないから解らなくなってしまうのです。
いつも考えてばかりいるのは、弱さがバレルのが極端にイヤだからです。人間は相反する思考あるいは感情を持っていると、引き裂かれた状態と同じで身動きできなくなります。
「何かがおかしい」と感じるとき、実際に「何かがおかしい」ものです。
その認識が最初の段階ですが、やがて本能的に次の段階に進み「問題など存在しない」という否認の段階に進んでしまうとそこで行き止りになります。
鈍い人はそこで止まってしまいますが、敏感な人は相反する認識が交互に現れてストレスになります。自己否定感が強いと、不快感を手離したいので、第二段階の認識を意識しようとせず切り離しますが、潜在意識に潜り込みストレスになります。
自分を変えるためには、第二段階の認識をすることです。そしてPDCAを回します。いまこの瞬間に集中するようにするのです。
自分を変えるためのスタートの機会になるのは、安心感を保つことができる適切な対策を見つけることです。それが最上の策です。ほとんどの人はそれまで、怖くて自分を変えることはできません。つまり自分の実力を認識した上で、つまり自分に合った効果的な方法を発見することが必要なのです。
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